セルフ給油システム・周辺機器 販売・施工
和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.415『GS炎上』

エンタメ・スポーツ

2012-07-09

 『今月4日 午前4時25分頃,川崎市中原区のセルフ式ガソリンスタンド「Dr.Driveセルフ小杉SS」で,2人組の男が外にある自動精算機をバールのようなものでこじ開けているのを女性従業員が見つけ,110番した。神奈川県警中原署員が駆けつけると,2人は乗用車で逃げようとしたため,警官の一人が「止まれ,撃つぞ」と警告し,上空に向け拳銃1発を発砲。車はそのまま逃走した。精算機8台が壊され,現金計約150万円が盗まれていたとのことで,同署は窃盗事件として2人組の行方を追っている』─7月4日付「読売新聞」。

 深夜に,屋外の精算機をこじ開けての窃盗事件はこれまでに幾度もあったが,警察官が駆けつけて威嚇射撃とはいえ拳銃を撃つ騒ぎとなったのは初めてではないだろうか。中原署は威嚇射撃について「現時点では適正なものと考えているが,さらに事実関係を調査の上,適切に対処していきたい」とコメントしている。もし,同じ神奈川県警の警察官でも, 鷹山敏樹と大下勇次の「あぶない刑事」コンビが駆けつけていたら,威嚇ではすまなかっただろうな。あるいは“ダーティハリー”ことハリー・キャラハンが居合わせようものなら,マゲナム44で容赦なく…。

 映画の中の,ガソリンスタンドでの銃撃戦で真っ先に思い出すのは,「リーサルウェポン4」(’98/米)。ロス市警の凸凹コンビ,マーティン・リッグス(メル・ギブソン)とロジャー・マータフ(ダニー・グローバー)が活躍するポリスアクションの第4弾。冒頭,通報を受けた二人が駆けつけると,全身防火スーツで身を固めた男が火炎放射器で暴れまわっている。「何だアイツ!?」「さあな,ロボコップの親戚じゃねぇのか?」─。

 ロジャーがパンツ一丁になって囮となり犯人の気を逸らした隙に,マーティンが犯人の背負っていたガスボンベを撃ち犯人は吹っ飛ぶが,あいにくそこはガソリンスタンドの敷地内。おまけにタンクローリーが停車していたものだから大爆発を引き起こし,二人は上司からこっぴどく叱られ停職処分を喰ってしまう…。

 普通のアクション映画ならクライマックスシーンになりそうな場面を,物語のさわりに持ってくるところは,さすが「リーサルウェポン」シリーズ。金掛けてますな。それにしても,アメリカ映画では,しばしばガソリンスタンドの爆発・炎上シーンが出てくる。

 シェークスピアの原作を現代に置き換えた「ロミオ+ジュリエット」(’96/米)。モンタギュー一家のやんちゃな連中がGSにたむろしているところに,反目するキュピレット一家のあんちゃんたちがやってきて,たちまち銃撃戦となり,スタンドは炎上,町中大騒ぎとなる。日本のGSでも,時々暴走族のグループが鉢合わせしてガン飛ばし合っていることがあるが,頼むから喧嘩はよそでやってくれ。

 「ロッキー」と並ぶシルベスター・スタローンの代表作「ランボー」(’82/米)。西部の田舎町に戦友を訪ねた元特殊部隊の兵士・ランボーは,街の警官たちからいわれのない虐待を受け遂に怒り爆発,街のGSを爆破して火の海とし反撃のノロシを挙げると,たった一人で壮絶な戦いに挑んで行く。田舎のGS経営者のみなさん,見慣れない客が来店したら,よそ者扱いせずに温かくもてなしてあげてくださいね。

 アクション映画に爆破シーンは付き物で,GSはうってつけのアイテムということになるのだろうが,実際に起こったら大勢の無関係な市民を巻き込む大惨事となってしまう。現実の世界では,GSはいつも安全で平和な空間であってほしい。ところで,ガソリン仕入れ価格が反転上昇となった今週も,日進市のガソリン価格は120円台のままで,私の店は目下“大炎上中”である。

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