セルフ給油システム・周辺機器 販売・施工
和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.446『ストレス対処法』

オピニオン

2013-02-18

 GS業界のみなさま,厳しい経営環境の中,ストレスを感じながら毎日をお過ごしのことと思います。斯く言う私もストレスには事欠きません。毎週このコラムを書くのもそのひとつで…。

 米国・コロンビア大学で「モチベーション」をテーマに研究しているH・G・ハルバーソンという心理学者が“成功する人の9のストレス対処法”なるものを発表した。その1は,『自分の失敗を受け入れる姿勢を持つ』。自分に厳しい人ほどパフォーマンスが上がって成功しやすいというのはウソで,人間は失敗するのが当たり前という考え方を持っている人のほうが楽観的で,心配事が少なく,より成功しやすいのだそうだ。私の場合,後悔することが多すぎて,くよくよしている暇がないというのが実状だが。

 その2,『抽象化して考える』。どんなことも,考え方を変えれば違った意味を持つ。“経費削減”も抽象化して考えれば“利益創出”ということになる。“ガソリンがあまり売れなかった”と嘆くかわりに,“予定より仕入代金が少なくて済む”と考え直せば少しは気が楽になるかも。その3は,『習慣化する』。ストレスの主因は“決定することが多い”ことで,その回数を減らすために,毎日やらなくてはいけないことはできる限り習慣化させておくべきだという。ちなみに,アインシュタインは同じスーツを五着持っていて,毎日何を着るかということで頭を使わなくても済むようにしていたという。真似してみようかな。

 4番目は『興味のあることをする』。当然の事といえばそれまでだが,ハルバーソン博士によれば,“興味があること”を“楽しい”や“面白い”と混同しないよう注意する必要がある。例えば,同業者と食事をして楽しいひと時を過ごしても,業転の事やセルフの事など,自分が興味のあることを話題にしないなら,虚しさを感じるかもしれない。自分が興味のあることを常に意識している人はストレスが溜まりにくいのだそうだ。

 5番目に『条件付き実行計画』,つまり,何かの計画に必ず日付や場所を明記することが勧められている。ただ単に,「セルフ化する」という計画ではなく,「○月□日までに結論を出す」とか「どこそこの業者から工事見積りを取る」といった具体的な計画を立てると,達成率は2倍から3倍にまで高まるとの研究結果が出ているそうだ。当然,ストレスの種は少なくなるというわけ。6番目の点である,『ポジティブな独り言をつぶやく』のも,ストレスと戦う効果的な方法だとか。「となりの元売GSが値下げしてきても慌てるな。向こうはウチよりも高いガソリンを仕入れているんだからいつまでも続けられっこない。ガマン,ガマン,ブツブツ…」。

 7つ目は『「完璧マインド」ではなく,「改善マインド」を持つ』。「完璧マインド」を持っている人は,すべての事を完璧にこなせると考えているため,物事が少しでもうまくゆかないと自分の能力を疑い,ストレスや不安を感じるが,「改善マインド」を持つ人は,失敗も成長過程の一環だと考え,高いモチベーションを維持できるのだ。いつまで経っても安定市況を構築できない石商幹部のみなさま,「改善マインド」を持ち続け,めげずにがんばりましょう。8番目は『小さな前進を意識する』こと。裏返せば,ほんのわずかでも前進しなければ,適切な精神状態が保てないということ。勿体付けたり,言い訳したりして前進することをためらっているとストレスはどんどん高まり,モチベーションはどんどん下がる。

 最後は,『ポジティブ思考になれない人もいることを理解する』ことなのだそうだ。ポジティブ思考で利益を最大化しようとするばかりが成功の道ではなく,損失を最小限に抑えようとするネガティブ思考もまた,成功には不可欠な要素だと認めるということで,要は何事もバランスが大切。さて,今週も物事を楽観的かつ現実的に見据えながら,具体的な行動計画に沿ってちょっとでも前進できるよう仕事に取り組んでゆきたい。失敗を恐れずに…。

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