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和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.456『外国人選手』

エンタメ・スポーツ

2013-05-06

 5月5日,東京ドームで長嶋茂雄氏と松井秀喜氏の国民栄誉賞ダブル受賞のセレモニーが行なわれた。とりわけ,9年前に脳梗塞で倒れて以来,リハビリに励み,驚異的な回復を遂げた長嶋氏の勇姿は,野球ファンだけでなく,障害と闘いながら社会復帰を目指す多くの人々に励みを与えたに違いない。やはり“ミスター”は偉大だ。

 徳光和夫の感傷的なコメントにうんざりしながらテレビで観ていた私は“こりゃあ,きょうは何が何でも巨人は勝たんといかんな”と監督でも選手でもないのにプレッシャーを感じていた。(笑) というのも,ミスターが病に倒れたあと初めて東京ドームに観戦に現れた2005年7月3日の広島戦で,巨人は1-4で敗れてしまっていたからだ。「第二の天覧試合」ともいえたあの試合で負けるとは…。この年,巨人は5位。我々巨人ファンにとっては思い出すのも忌まわしい年だった。ちなみに私は堀内恒夫が指揮を取った2年間(2004,2005年)は無かったものとしている。

 相手は,あの日と同じ広島カープ。内海とバリントンの投手戦となり,1-0で辛勝した。この貴重な1点をたたき出したのは,新戦力ホセ・ロペス。シアトル・マリナーズで正二塁手として活躍した実績を持つメジャーリーガー。毎年外国人選手でスカを食っている巨人だが,今回は久々のアタリである。5月5日現在,打率は3割をキープし,勝利打点数はバレンティン(ヤクルト)と並んでトップ。巨人の開幕ダッシュに大いに貢献している。

 巨人に限らず,どのチームも外国人選手の成績の良し悪しがチームの成績に…と書きかけて,目下打率4割を誇るヘクター・ルナと投手防御率トップのダニエル・カブレラを擁する中日はビリだということに気付いた。私は,名将・落合監督を訳の判らない理由で解任した2年前からドラゴンズの衰退を確信していたのだが,唯一の長距離砲,トニ・ブランコの移籍を許すという愚行を犯すに及んでどん底へ真っ逆さまだ。それ見たことか。

 中日は例外として,やはり外国人選手の存在は大きい。とりわけ,横浜に移籍し,現在ホームランと打点でダントツの成績を挙げているブランコの力は計り知れない。昨年まで5年連続の最下位に沈むベイスターズが何と何と現在3位。開幕直後から故障者続出でつまずいたヤクルトも,バレンティンの復帰と共に順位を上げてきた。野球の話ばかり書いていてはいけないので,これを現在のGS経営になぞらえると,やはり“純血”にこだわらず,業転ガソリンという新たな血を注入すべきであろう。

 空前絶後の9年連続日本一を成し遂げた巨人・川上監督も,幾度となく外国人選手を獲ってくれと頼み込んだが,当時のフロントは“日本人だけでやれ”と,決して応じてくれなかったそうだ。だが,いまや外国人選手の力を借りずに優勝することは不可能といえる。同じく,業転ガソリンを幾らかでも仕入れなければ,あるいは元売に業転並みの価格に調整してもらわなければ,とてもじゃないが価格競争に伍してゆけないという系列GSは少なくないはずだ。一方,PBはPBで, 広島のバリントン,ミコライオ,サファテ(現・西武)の投手リレーのように,タンク在庫表と預金通帳を睨みながら,業転チャネルを駆使し,安い玉を効率良く仕入れる“継投策”を繰り返す毎日だ。先物ガソリンで一発逆転ホームランという手もあるが…。それにしても,3番・ルナ,4番・ブランコというコンビが実現していたらいまごろ中日は…ほっ。

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