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和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.601『プロ野球が開幕するけれど』

エンタメ・スポーツ

2016-03-22

 今月25日に,プロ野球がセ・パともに開幕する。昨年来,賭博問題や覚醒剤事件などで揺れた球界は,開幕延期も検討されたようだが,全容解明まで待っていたらいつ開幕できるかわからないということで予定通り決行となった。もし,現役選手で新たな逮捕者が出るようなことになれば,国民の“野球離れ”は一気に加速することだろう。選手はもとより,監督,コーチ,球団職員から報道関係者に至るまで,野球に携わるすべての人が,危機感を抱いてシーズンに臨んでもらいたい。

 とりわけ,4人もの賭博関与選手がいた巨人は,高橋監督以下全員が坊主頭になってプレーしてほしいものだ。「巨人軍は紳士たれ」という故・正力松太郎の遺訓をいま一度肝に銘じてほしい。その巨人だが,今年も優勝候補であることは間違いない。昨年12球団一の防御率を誇る投手陣は今年も健在。問題はオープン戦でもビリから2番目(ちなみにビリは中日)の打率に沈む打線。メジャー122発の大砲,ギャレット・ジョーンズと,2年目19歳の天才スラッガー岡本和真の2人に期待がかかる。ガンガン打ちまくってくれ!

 その巨人が最も警戒すべきチームはどこかと言えば,私は中日を挙げたい。絶対的なエースもいなければ,破壊力のある打線を擁しているわけでもないが,昨年打率はセ・リーグ2位,防御率は3位とどちらもAクラスだった唯一のチーム。そして,一番の強みは監督専任となった谷繁元信の存在だ。彼を除く他のセ五球団の監督はすべて外野手。野村克也氏曰く,「外野手というのは,自分の打撃のことを守備位置についてもあれこれ考えているし,天性の才能だけで野球をやっているタイプが多い。そのせいか,戦術や戦略に対して関心がないうえに,指揮官には向かない人間がほとんど」(2月10日付『東洋経済オンライン』)なのだという。そのノムさんよりも多く試合に出てきた谷繁監督は,野球を最も熟知している監督といえるかもしれない。うちのヨシノブ君なんぞ,まんまとやられてしまうんじゃないかと心配なのである。

 GSでも,油外商品の販売成績が常にトップクラスの人や,接客コンテストに出ればいつも優勝するような子をいざマネジャーに据えてみたら,店の成績が伸びるどころか,かえって下がってしまったということがあるかもしれない。選手個人としての実力は申し分なくても,監督としてチームをまとめたり,戦術を考えたりする能力が備わっていなかったということは多々ある。販売計画や勤務シフトの策定,在庫管理や商品発注など,不得手な仕事に忙殺され,フィールドに出てお客に接したり,スタッフと一緒に汗をかく時間が少なくなってしまっては元も子もない。現場のマネジャーが,本来の仕事である「売ること」に専念できるよう,GMのような存在の管理職か,ヘッドコーチ格の番頭さんがいてアシストしてあげる必要があるのかもしれない。

 GSに限らず,店長やマネジャーと呼ばれる人たちは,肉体的にも精神的にもキツイ仕事であることは間違いない。少し前までは,「自分もいつか店長になりたい」という目標を持って働くことが当たり前に見られていたが,最近は,「店長にはなりたくない」と考える人が増えているのだとか。「店長になっても,たいして給料は上がらないし,むしろ残業代がつかなくなって年収が下がる」とか,「人件費を増やせないから,店長自身が休みなく働いて,その割に,業績が悪いと本部や社長からガミガミ言われ,部下やパートタイマーからも文句を言われる」といった姿を目の当たりにすれば“生涯一選手”でいいと考えるのも無理なかろう。

 まあ,暗い話題はやめて,プロ野球に話を戻そう。でも,いまのプロ野球は「1強11弱」状態と言われている。投打ともに圧倒的な戦力を誇るソフトバンク“ギガ”ホークスが立ちはだかっているのだ。セ・リーグのペナントレースは,さながらホークスへの挑戦権獲得争いといえる。まるで,「コストコ」が進出してきた地域のGS業界のようだ。

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