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和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.645『ゴルフは奥が深い?』

オピニオン

2017-02-13

 『安倍晋三首相は11日(日本時間12日),米フロリダ州でトランプ米大統領とゴルフを楽しんだ。トランプ氏は自身のツイッターに首相とハイタッチする写真を掲載し,「首相を米国に迎え素晴らしい時を過ごしている」と書き込んだ。両政府は「勝敗」を明らかにはしていない。プレー中,両首脳が国際情勢などで意見交換する場面もあったという。外務省によると,日米首脳のゴルフは,1957年に安倍首相の祖父・岸信介首相が訪米した際,アイゼンハワー大統領とプレーして以来,60年ぶりという』─2月13日付web版「毎日新聞」。

 各国の首脳が一定の距離を置いている中,懐に飛び込むようにして訪米した安倍首相。ゴルフで打ち解けた姿を見せ,北朝鮮からミサイルが飛んでくれば二人そろって記者会見し,危機対応での連携をアピール。一方,心配していた貿易摩擦や為替に関する「注文」は,表向きには一切出ず,日本にとっては百点満点の会談だったとの評価がある一方,「タイム」誌のように,「日本の首相はトランプの心をつかむ方法を教えてくれた。へつらうことだ」と皮肉交じりに論評するものもある。

 それはさておき,今回の話題は「ゴルフ」。私はゴルフを生まれてこのかたやったことがないからよく分からないが,ビジネスマンにとっては取引相手との親密な関係を築くのにとても有効なツールだとされている。コースを回りながら取引成立なんてことも多いらしい。石油元売やGS経営者にもゴルフ好きは少なくない。以前のように,元売と特約店が“同盟関係”にあったころは,特約店会主催のコンペがよく行なわれ,両者の絆を深化させる大切なイベントとなっていたが,気前よく事後調整ができなくなってきた昨今では,あまり効能がなくなってきた。やはり,スポーツは下心など持たずに,純粋に楽しんだほうが良い。

 ゴルフはビジネスマンのスキルアップに必須との意見もある。2015年3月まで昭和シェル石油のCEOだった香藤繁常氏は「プレジデント・オンライン」の連載記事の中で,次のように述べている。

  「ゴルフと仕事の共通点をいくつか挙げると,まず,どちらも一定の予測に基づいて行うということ。しかし,想定通りに順調にいくことはほとんどない。そんなプレッシャーのなかでの決断と実行が求められる。その間にもコースのコンディションや市場環境は常に変化すると考えておいたほうがいい。そうした際は,次善の策を用意して局面を打開していくことも必要だ。次に,確かな戦略眼が求められる。コースには池もあれば,バンカーもある。そこで攻略法を定めてクラブを選び,思い切って振り抜かねばならない。しかも,その結果は自己責任という厳しさも同じ。当然,リスクマネジメントも重要になってくる」─。

 なるほど。ゴルフとはたいそう奥の深いスポーツなのだなと思う。ところで,昭和シェルと出光の幹部のみなさんは,合併合意に至るまでに,どれぐらい“グリーン会談”なさったのかしら。「攻略法を定めてクラブを選び,思い切って振り抜」いた結果,いま合併計画は「想定通り」とは行かず,深いバンカーの中に沈んだままだが,「局面打開の次善の策」や如何に。ちなみに,サンドウェッジの選び方は 1.ソールが大きくフラットなタイプがやさしい。2.硬い砂の場合は,バウンスが小さいものの方が合う。3.クラブが重いほうがバンカーでは有利─なんだそうです。

 ところで,近年,急成長を遂げている企業は,ゴルフの代わりに登山に行くことを習慣にしていることが多いらしい。例えば,楽天の三木谷氏は毎年恒例であった役員幹部のゴルフ旅行を7年前に取り止め,幹部チームを引き連れて,毎年,谷川岳に登ることで,お互いの親交を深め,チームとしての結束力を強くしているのだそうだ。(2月10日付「ワールドユーニュース」) バンカーや池ポチャどころの騒ぎじゃない。判断をひとつ誤れば「遭難」するということ。私は,吹き荒れる安売り吹雪 (13日現在,日進市内 シェルとエッソが115円)の中でずっとビバーク中である。むやみに動き回るとかえって危険なので,じっとしているが…。

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