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セルフ雑記帳

和田 信治

vol.818『今年も巨人が優勝しましたが…』

エンタメ・スポーツ

2020-11-09

 遅ればせながら,読売ジャイアンツの2年連続リーグ優勝について。今年はコロナウイルスの影響で,開幕が6月となり,過密日程での120試合制ペナントレースとなったが,ジャイアンツは2位以下に大差をつけて10月30日に優勝を決めた。開幕カードでタイガースを3タテで下した時点で“こりゃあこのまま突っ走るな”と予感したのだが,ハイ,そのとおりとなりました。(笑)


 優勝の原動力となったのは,やはり「監督力」。原辰徳監督の采配が昨年以上に凄味を増したように思う。チーム打率は.255,リーグ3位。3割バッターはゼロ。しかし,500得点はリーグトップ。(10月31日現在) 勝負どころと見れば,絶対的な主力選手である坂本と丸にも送りバントを命じるなど,他の監督にはなかなかできない采配だ。


 無論,現在 打点と本塁打でトップを走る若き四番,岡本和真の存在は大きいが,スワローズ・村上,ベイスターズ・佐野など,他チームの四番打者と比べて,図抜けているとは言い難いし,カープ・鈴木誠也に比べたら,まだまだだ。だが,原監督は彼を4番からはずさず,一方で,3~5年目の若手選手の競争を,これでもかとばかりに煽り,その中から,吉川,松原,大城らが出てきた。


 投手陣に目を向ければ,菅野という無双エースを擁しながらも,昨年の最多勝投手・山口 俊が抜け,残る面子はイマイチ頼りないのばかりだったのだが,その先発陣を支えたのが,高梨・中川・大江ら鉄壁の中継ぎ陣だった。ファイターズを戦力外通告された田中 豊をトライアウトで獲得,7月に支配下登録すると即一軍で起用,貴重な戦力となった。


 とにかく,打つ手がずばずば決まる。起用した選手がことごとく期待に応える。チーム編成権も掌中に収める“全権監督”として,いまや原監督は絶頂期を迎えていると言えるかもしれない。原監督はシーズン中,通算勝利数を「1067」に伸ばし,川上哲治氏の球団記録を更新した。もはや,この記録は破られないだろう─。

 だが,私は原監督が川上監督を「超えた」とは全然思っていない。何と言っても,9年連続でリーグ優勝を果したうえに,日本シリーズもすべて制した偉業の前には,さすがの原監督も霞んでしまうのだ。原監督は昨年まで2度の3連覇を含む8度の優勝を果しながら,日本一は2度。また,クライマックスシリーズ(CS)で2位チームに敗れ日本シリーズに出場さえできないことが2度もあった。他のチームなら「名将」と称えられるかもしれないが,ジャイアンツの監督としては疑問符が付く。


 今回,パ・リーグだけが2位チームとのCSを経てシリーズ出場チームが決まる。すでに優勝を決めた福岡ソフトバンクホークスとダブルスコアのゲーム差をつけられている2位以下のチームが必死にCS出場権を争っている様は,馬鹿馬鹿しくもあり,痛々しくもある。来季に向けて若い選手たちに経験を積ませるための“貴重な消化試合”を無駄にしている。ついでに言わせてもらえば,“8年ぶりのAクラス”にこだわり,“ダイヤの原石”根尾と石川に経験を積ませようとしないドラゴンズも愚かなり。私の周りのドラ党たちも同意見。与田監督の続投が決まりガッカリしている。


 恐らく,ジャイアンツの相手は昨年同様ホークスだろう。そして,これまた昨年同様,完膚無きまでに叩きのめされるだろう。私は,いまやパが1部リーグで,セが2部リーグだと思っている。GS業界に例えるなら,ホークスはいまや「コストコ」級で,地場のGS群が束になってかかっても敵わない強力な存在。ジャイアンツも1勝できれれば御の字だろう…。

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