セルフ給油システム・周辺機器　販売・施工
和田商事株式会社

　 案の定,三が日が明けたと同時にコロナウイルスの感染拡大が始まった。8日現在,全国で確認された感染者は4ヶ月ぶりに8,000人を超えた。とりわけ,沖縄県での拡大は爆発的で,｢まんぼう｣措置が発令され,観光・飲食業はまたしても打撃を被っている。やっと軽石が流れ去ったと思ったらオミクロン禍。まったくもって気の毒としか言いようがない。いま私にできる事といえば,せいぜい沖縄物産展で特産品を買うぐらい。ちなみに私の好物は｢ジーマーミ豆腐｣,家内は｢サンタアーギ｣。

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　今回の変異株は感染スピードがこれまでよりはるかに速いということで,今月末までに全国の感染者数は2～3万人になると予測されているが,重症化リスクはデルタと比べてかなり低いとのこと。オミクロンが最初に確認された南アフリカでは,オミクロン流行期での死亡は全入院患者の4.5㌫に過ぎず,これまでの21㌫を大きく下回っているという。そのため,もはやコロナは“ただのカゼ”レベルの疾病であり,季節性インフル並みの｢第5類｣に格下げし,社会経済活動に影響を及ぼさないようにすべきとの意見が台頭しつつある。

　まあ,確かに約2年間,不自由な生活を強いられてきたので“もういい加減にしてくれ”という気持ちになるのも無理はない。もはや“ゼロ・コロナ”など有り得ないのだから,このウイルスを過度に恐れず,しばらくは共存して行くしかなく,その間に安価な経口治療薬を開発すべきというわけだ。ただ,今回の“第6波”が重症・死亡者が少なくて済み,医療逼迫を引き起こさなかったとしても,これでコロナとの闘いのヤマを越えたと判断できるかどうか。次なる変異株が現れないとの保証はないし,もし最強の変異株が生じたらと憶測すれば,警戒を緩めるわけにはいかないだろう。

　ところで｢オミクロン｣というのは24文字からなるギリシャ文字の15番目にあたるギリシャ文字｢ο｣から取られている。ＷＨＯは世界的に監視が必要とされる変異株には,ギリシャ文字を冠した呼称を用いており,一昨年9月に英国で発見された｢アルファ｣に始まり｢デルタ｣までの4つの変異株はすべて｢懸念される変異株｣(ＶＯＣ)として世界を恐怖のどん底に陥れたのだが,それ以降イプシロン,イオタ,ラムダなど8種類の変異株はほとんどが徐々に消滅した。

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　オミクロンはデルタ以来5番目のＶＯＣとなったのだが,｢ニュー｣(ν)と｢クサイ｣(ξ)は飛ばされたしまった。この理由についてＷＨＯはＣＮＮの取材に対し『ニューは｢ｎｅｗ｣と混同されやすい。クサイ(xi)は一般的な姓であることから使用しなかった』と回答している。ＷＨＯでは｢新たな疾病の命名に関して,いかなる文化,社会,国家,地域,職業,民族に対しても不快感を生じさせることを避ける｣とのルールがあるそうだが,xiは発音こそ違うが,中国の習近平(Xi Jinping)国家主席の姓と似ているため,ＷＨＯが“忖度”したのではとの憶測が広まった。ＷＨＯは言下にこれを否定した。

　そもそも,｢いかなる文化,社会,国家,地域,職業,民族｣にも抵触しないネーミングなんて不可能だ。新型ウイルスの正式名称は｢COVID-19｣だが,直径約100ﾅﾉ㍍の球形に突起があり,王冠に似ていることからギリシャ語でそれを意味する｢ＣＯＲＯＮＡ｣と呼ばれている。そのため,コロナの名称が付いた企業や商品にネガティブな印象を抱かれ関係者は苦慮している。そんな中,こんな心温まる話も。

　俳優 トム・ハンクスと妻は,一昨年撮影で訪れたオーストラリアでコロナに感染した。回復したハンクスが米国に戻った後,8歳の少年からお見舞いの手紙が届いた。少年は,『トイ・ストーリー』でウッディの声を担当するハンクスのファンで,自分が｢コロナ｣という名前で,いじめられていると打ち明けた。するとハンクスから返信と共に小包が送られてきた。返信には『君の手紙は私と妻をとても素晴らしい気分にしてくれた。君は私が知る人のなかで太陽の周りの光の輪のような“コロナ”という名前を持つただひとりの人だ』と書かれおり,小包の中身は,ハンクスが愛用している｢スミス・コロナ｣社製のタイプライターだった。『君は友だちだ。返事を書いてくれ』─。

　ギリシャ文字は残り9個。もし,次の変異種が確認されたら,コロナ終息の願いをこめて,一足飛びに,物事の終結を意味する｢オメガ｣(ω)にしてみてはどうだろう…。