セルフ給油システム・周辺機器 販売・施工
和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.561『どういう教育してるんだ!?』

GS業界・セルフシステム

2015-06-08

 このコラムのネタになるような話はないかな~(このところネタ切れ気味なんです)と考えながらネットサーフィンしていたら,ちょっと面白いというか,痛いというか,こんな記事を見つけたのでご紹介する。

 『ガソリンスタンドはフルサービスとセルフサービス,どちらがよいのだろうか?私の場合は,乗っているバイクの給油口が特殊なため,フルサービスの店員さんにサービスされると,こぼれてしまう確率が非常に高い。したがってセルフを使うことが多い。そんなセルフサービスで,最近ちょっと戸惑ったことがあった。突然,店員に声をかけられたのだ。

 『「お天気いいですね」。ノリノリの店員さんである。社交辞令でもあるので,ここまではもちろん何も問題がない。店員はこう続けた。「お仕事は何をされているんですか?」。 なぜ仕事を聞く? 「いや,まぁ,普通ですけど…」と濁すと,さらに突っ込んでくる。「普通って,どんなお仕事ですか?」「いや,まぁ,普通ですって」と,話を終えたいので語気を強めた。すると,その店員は「またまた,普通って。どんなお仕事なさっているんですか?」と返してくる。しつこすぎる。なぜ,そこまでして私の職種を知りたいのか。こうなったらなんとしても職種を教えない,と決め込んだ私は背筋を伸ばし,欠伸することで乗り切ろうとした。すると,店員はこう言い放ったのだ。「言えないような仕事ですか?」─』─2015年5月28日「ビジネスジャーナル」。

 まったくもって失礼な店員だ。何度か来店して,顔見知りになったうえでの「お仕事は?」ならいざ知らず,初対面でこんなこと聞くか? おまけに最後の失礼な言葉はなんだ!こんな店員は,客が「北斗の拳」のケンシロウだったらこう言われているだろう。「お前はもう死んでいる」─。

 この記事は,その後,記者が当該GSの元売のお客様センターに電話して,客の職業を聞くことが貴社の接客マニュアルで謳われているのかと問い質したところ,『サービスステーションは,私ども(元売)が直接運営しているわけではなく,それぞれの販売会社の方針によってマニュアルが作られています』との返答で,予想外のことであった結ばれている。確かに,お客さまから見れば,不愉快な思いをしたら,そのGSのマークが記憶され,例えば「出光のスタンドはサービスが悪い」などというイメージを持たれてしまう。大袈裟に言えば,ブランドイメージの毀損をもたらすことになり,軽視すべき問題ではないと思う。

 同じくFC制を敷くコンビニやファストフード店は,店内業務や接客方法が細かくマニュアル化されており,本部による教育・指導も定期的・計画的に行なわれているが,GS業界では,紹介した記事のとおり,元売が系列店のサービスの質を一定に保つために,直接予算や人員を投入することはない。「接客教本」のようなものはあっても,例えば,“いらっしゃいませ,「デニーズ」へようこそ”というような統一された挨拶のようなものすらない。

 しかし,それ以上に客から奇異に感じられるのは,恐らく同じマークの店舗でありながら,価格が統一されていないことだろう。他のFC業態においては考えられないことだ。まあ,統一しようとしたらそれはそれで大変なことになるんだけれど…。

 それにしても,セルフスタンドゆえに手持ち無沙汰だったにせよ,件の馴れ馴れしいGS店員が自分に近づいてきたらこう言ってやりたい。「うるさいなぁ,こんなところで油を売ってないで,あっちで掃除でもしてろよ。ここはセルフスタンドなんだから,お前は油を売らなくていいんだよ!」─。 

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