セルフ給油システム・周辺機器 販売・施工
和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.302『YouTube』

社会・国際

2010-04-05

 検索エンジン大手「Google」が、中国での検索事業から撤退した。「Google」は、いまや一企業の名称ではなく、「インターネットで検索する」ことを意味する動詞となっている。日本でも、「ググる」という同意の動詞が派生している。とりわけ、「Google」傘下の動画サイト「YouTube」は、世界中の様々な映像を見ることができ、天安門事件で戦車隊の進路に一人で立ちはだかる男性の有名な映像や、今年になって再び勃発したチベット自治区での暴動の様子などの映像を、中国政府がアクセス禁止としたことに「Google」が反発、今回の事態となったとのことだ。裏を返せば、中国政府にとっては、諸外国の軍事力以上の脅威を、「Google」に感じていたのであろう。

 「YouTube」を通じてその歌声が世界中で6,000万回以上視聴され、一躍有名になったスーザン・ボイルの例を引き合いに出すまでもなく、いまや、普通の高校生や主婦が、そのパフォーマンスを公開することによって、一夜にして有名人となり、富や名声を手にするという21世紀のサクセスストーリーを「YouTube」は可能にしている。まさに「YouTube」を制する者は、世界を制するのだ。

 そんな「YouTube」日本版で“ガソリンスタンド”を検索すると、なぜか、「タカアンドトシ」のガソリンスタンドのコントが最上位に出てくる。クリックして観ると、なかなか面白い。観終わると、タカトシの別のコントを…おっと、イカン。こんな具合だからいつまで経ってもコラムが書き終わらんのだ。気を取り直してもう一度“ガソリンスタンド”を検索すると、いろいろな国のガソリンスタンドの映像を見ることができる。ほとんどの国がセルフ。ビニル袋にガソリンを詰めて持ち帰る国もある。

 GS内の監視カメラの映像が公開されているものもある。例えば、客が携行タンクに給油している間に、クルマがゆるゆると動き出し、前面道路を越えて向かいの畑に突っ込む様子や、どこからともなく勢いよく転がってきた大型タイヤが、給油中の客に衝突する様子など、当事者には申し訳ないが、ゲラゲラと笑ってしまう。美しいBGMに乗せて閉鎖されたGSの映像をまったりと流したり、いろいろな機種の洗車機を解説付きで紹介したりする、マニア向け(?)のサイトもある。また、音声だけだが、あるGSで店員の態度を注意すると、「うるせぇこの野郎、二度と来るんじゃネェ」と脅される様子の一部始終を公開しているものもあった。

 しかし、GS経営者が自分の店を宣伝するために製作したようなものは、私が検索した限りでは、静岡県島田市の田中石油店という会社のPRビデオと、いまはもうない、あのカキモト石油のテレビCMだけであった。人間が外界から受ける刺激のうち、80~85㌫は視覚から得る情報だという。そうであれば、費用をほとんど掛けることなく、全国(全世界)に自分の店の紹介や宣伝ができるこの有用な道具をもっと活用すべきではないか。

 かく言う私も、いままで「YouTube」の活用を怠っていた一人である。エラそうな事を書いた以上、自分も何か面白いことができないかと思案中である。まあ、一番ベタな企画は、推奨する「テクナセルフシステム」の特徴などを分かりやすく説明したプロモーションビデオを製作・配信することだろう。『掛売り・フルサービスでがんばってきたA石油店。しかし、年々厳しさを増す業界環境の中で生き残りをかけてテクナシステムを導入! (パンパカパ~ン)「これまでの固定概念が吹っ飛びました。テクナにして良かった~」と語る店主。高性能で故障が少ないうえ、メンテナンスも楽々。ところで気になるお値段は…』─これを観た、全国のGS経営者から、いや、全世界のGS経営者から問い合わせメールが続々と…。

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