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和田商事株式会社

セルフ雑記帳

和田 信治

vol.908『巨人軍への提言』

エンタメ・スポーツ

2022-08-01

『プロ野球巨人は30日,横浜スタジアムで31日に予定されていたDeNA戦が延期になったと発表した。新型コロナウイルス集団感染の影響で必要な選手数が確保できない見通しとなったため。隔離期間を終えた選手は練習を再開したが,筋力水準などが試合に出場できる状態ではないと判断した』─7月30日付「毎日新聞」。

 巨人は7月19日から選手,首脳陣,スタッフの計77人が新型コロナウイルスの陽性判定を受け,前半戦最終カードの予定だった22日からの中日3連戦を延期しており,これで6試合連続の延期が決まった。ネット上では“6試合はないでしょう。ハム,ソフト,ヤクルトは2試合ですよ”とか“なぜ巨人だけ中止なんだ。広島だって二軍全滅状態なんで選手呼べないんだぞ”などブーイングが。事実セ・リーグ首位を独走するヤクルトも7月9・10日と中止したあと,ベストメンバーが組めないまま試合に臨んだため5連敗を喫した。


 “なぜ巨人だけが?”という不満が噴出するのも仕方なかろう。古くは1978年の「江川事件」まで遡る巨人ファーストの日本球界の構造体質が,ここへきてまた露わになった感もある。巨人党の小生も擁護のしようがない。現在,ジャイアンツには支配下登録選手(67人)と育成選手(35人)計102人の選手がいる。罹患していない選手を,二軍・三軍からかき集めてでもチームを編成して,試合をしてほしかった。それすらできないなら,潔く不戦敗とし,興行損失は選手の年俸から差し引けばよい。

 話は変わるが,先月28日に行なわれた高校野球・奈良大会の決勝戦では,初めて決勝に進んだ生駒高校が,直前にコロナ感染でレギュラーメンバーは3人のみというハンディを負って出場した結果,天理高校に0-21で敗れた。一方,その前日に行なわれた京都大会決勝では,今年の春のセンバツ出場を決めながら,コロナ感染で出場辞退となり涙を呑んだ京都国際高校が晴れて甲子園へのキップを手にした。こうした悲喜こもごものドラマを目にすると,「隔離期間を終えた選手も全力疾走や全力投球ができるコンディションにはなく,この状態で試合に出場させた場合,大きな故障につながりかねない」から試合を中止させてほしいなどと臆面もなく説明しているジャイアンツには“甘ったれるな”と叱責したくなる。

 真にジャイアンツを愛する者としては,コロナ禍を「禍」と捉えず,好機と捉えよと提言したい。主力選手が出場できないいまこそ,若手選手をどんどん使って3年後を見据えたチーム作りを進めるべきだ。坂本勇人も,当時不動のショートだった二岡智宏が怪我(ついでに不倫)をした隙にレギュラーを奪い取った。中田,中嶋,梶谷,井納,山口…み~んな要りません!メジャーリーグでしばしば敢行される“ファイアーセール”をいまこそジャイアンツはやるべきで,30歳以上の選手は全員トレード対象者とし,一からチームを作り直すべきだ。その結果,最下位になったって構わない。CS出場のために中途半端な戦い方なんかしてほしくないのだ。

 無論,私の構想では,原監督には任期2年を残して“勇退”していただくことになっている。コーチングスタッフも全員クビ。じゃあだれを監督に? ジャイアンツには生え抜きOBが監督を務めるという前近代的な慣例が存在する。そんなものさっさと廃止しちまえばいいと思うのだが,かろうじてジャアンツに在籍していた人から人材を求めるとすれば,昨年までホークスを率いて日本シリーズでジャイアンツに8タテを食らわせた工藤公康か,WBC監督を経験し,現在ホークスの二軍監督を務める小久保裕紀,ベイスターズを3度CSに導いたアレックス・ラミレスあたりに委ねてみたい。あと10歳若ければ落合博満で決まりだし,あと30歳ぐらい若ければ広岡達郎が一番いいんだけれど…。(笑)

 それにしても,コロナウイルス,なかなか収まりませんな。重症化率の低さを考えると,もう熱が出たり喉が痛いぐらいで出場を取りやめなくてもいいんじゃないかとも思うのだが,ペナントレースの行方はコロナという“強打者”をいかに抑えるかにかかっているのかもしれない。

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